プリンセスクローバー

クローバーに願いをこめて――癒しの風は空を駆ける

静かな商店街の午後

サクラのタイヤがゆっくり止まり、コスプレクイーンが降り立つ。
風に揺れる風船、どこか沈んだ雰囲気の町。

小さな町の、さらに小さな通り。
笑顔がどこかに隠れてしまったこの町に、サクラ色の風が吹く。

出会い

公園の隅で、ベンチにぽつんと座るユウタ。

こんにちは、ここ、隣いいかしら?

……いいよ。

クイーンが優しく微笑みながら腰を下ろす。

どんなに小さな葉っぱにも、願いをかなえる力があるのよ。四つ葉のクローバーって、知ってる?

ユウタ、うっすら顔を上げる。

変身・プリンセスクローバー

クイーン、そっとトランクを開け、きらめくクローバーのドレスに身を包む。

愛と癒しの風にのせて…プリンセスクローバー、ただいま登場っ♪

ドレスの裾がふわっと広がり、あたりに緑の光が舞う。

心を結ぶ魔法

ユウタの家を訪れ、母と話す。

ユウタくんは、自分の気持ちを言葉にするのがちょっとだけ苦手。でも、心の中にはたくさんの“やさしい気持ち”があるんです。

クローバーのペンダントが光り、母とユウタの心が通じ合うシーン。淡い光が二人を包む。

学校での奇跡

クラスで、ユウタが絵本の読み聞かせに挑戦する。

…これは、ぼくが一番すきな、お話です。

クラスメイトたち、じっと見つめ、拍手。

ユウタの声、ちゃんと届いてたよ!

今度いっしょに遊ぼう!

クイーン、後ろの扉の外で静かに見守り、クローバーのペンダントに触れる。

旅立ち

夕陽の中、サクラに乗り込むコスプレクイーン。

本当に…ありがとう。あなたは、まるで魔法のような人ですね。

魔法じゃないわ。心が、ちゃんと届いただけよ。

ラストナレーション

誰かの心に、そっと寄り添える存在。
それが、今日のコスプレクイーン――プリンセスクローバー。
またどこかの町で、優しさの風が吹く。