ミカ

等身大の笑顔で、君の背中を押すよ——コスプレクイーン、村重美佳になる!

高校近くの駅前通り

サクラが小さな商店街に停まる。夕暮れの光がボディに映る。

人の輪に入れず、孤独を感じる青春の午後。
誰かの一言で、世界は変わるのに——。

コスプレクイーン、トランクを開ける。制服とローファー、そして村重美佳風のピンクメイクを手に取る。

学校の裏庭

ベンチに座るサユリ。ひとり、スマホを見つめる。

都会の人って…なんでこんなに距離あるんだろう…

そこに現れる、村重美佳スタイルのクイーン。

こんにちは。ここ、日差しがちょうどいいよね。私も座っていい?

…どうぞ…

心をほどく言葉

制服姿のクイーン、ローファーでカツンと足を鳴らしてから、笑顔。

みんな、最初は“仲間の輪”に入るのが怖いのよ。
でもね、美佳ならこう言うと思う。“そのままでも、ぜんっぜん悪くないよ”って。

…でも、うまく話せないし…笑われるのも怖いし…

それなら、無理して話さなくてもいい。
でも、ちょっとだけ、目を合わせる。それだけでも一歩なんだよ。

教室の朝

サユリが小さな声で「おはよう」と言う。周囲が一瞬驚くが、笑顔で返してくれるクラスメイト。

あっ…よかったら、昼一緒に食べない?

サユリ、目を丸くして微笑む。

別れと変化

放課後、校門前でクイーンに駆け寄るサユリ。

ありがとう、あの時の言葉。私、少しだけ歩けたよ。

うん、それで充分。
だって青春って、スキップとローファーで歩くくらいがちょうどいいの。

風が吹き、クイーンの髪が揺れる。

再び旅へ

サクラに乗り込み、夕日に向かって走り出す。

誰かに届く言葉を、そっと背中にしのばせて。
コスプレクイーンの旅は続く——次はどんな“誰か”に出会うのだろう。