竹田真

縁結び、風に乗って──竹田真、町に降り立つ

神社前の坂道・夕方

今日の町は、どこか“縁”に満ちていた。
サクラ色の軽EVが静かに坂を登る。運転席には、どこか和の気配を纏った姿のクイーン。

サクラが神社の鳥居前に停まる。

ここは…結びの神さま、ね。今日は“縁”を整える仕事かしら。

神社の境内

楓が一人、絵馬を前に悩んでいる。

どうして素直になれないんだろう…。優斗と、もっと話がしたいだけなのに。

そのとき、竹田真姿のクイーンが現れる。

神様に願う前に、自分の心を信じてみたらどうかな?

えっ…誰ですか…? 神主さん…?

ただの通りすがり。でも、こう見えて“縁”には詳しいのよ。

境内・夜

風が吹き、絵馬が揺れる。不思議な空気が漂う中、楓とクイーンが語り合う。

縁ってね、手放すときもあるし、結び直すこともある。でも、どちらも意味があるの。

怖いけど…伝えてみようかな、自分の気持ち。

翌朝・神社の階段下

楓が優斗と偶然出会い、勇気を出して話しかける。

ねえ、…この前はごめん。あの、私…ずっと言えなかったけど…

ふたりの間に、風がそっと吹く。絵馬が鳴る音が遠く響く。

神社前・坂道・サクラの車内

クイーンがそっと車に乗り込み、エンジンをかける。

結んだのは“縁”じゃなくて、彼女の勇気。
私はちょっと背中を押しただけ。…それで十分。

サクラが走り出す。
竹田真の面影を残して、風に乗るように。
次に“縁”が呼ぶ町へ向かって。


次回予告「孤高の一撃、雷鳴を裂いて!セーラージュピター降臨!」