花岡まこと

コスプレクイーン 花岡まこと、参上！

町への到着

日産サクラが静かに町に入る。商店街には放課後の学生たちが行き交っている。

新しい町、新しい出会い。今日はどんな物語が待っているのかしら？

角を曲がった先、カナが泣きそうな顔で立ち尽くしている。

困った顔してるわね。何かあった？

（驚いて振り向く）あ…！実は…幼なじみのリョウタが、不良たちに目をつけられて…！

ふーん、どこ？

体育館裏…。リョウタ、強がってるけど、きっと怖いと思う…！

（小さく微笑み）心配しないで。私にいい考えがある。

トランクを開けると、そこには完璧な花岡まことのコスプレ衣装が！

体育館裏の対決

体育館裏。リョウタが二人の不良に囲まれている。

よぉ、お前最近調子乗ってるんだってな？

…関係ねえだろ。

（ニヤリ）

（睨む）

俺たちと遊んでやれよ。バスケが得意なら、ちょっと特訓してやるぜ？

その時、シャツの袖をまくりながら現れるコスプレクイーン――花岡まこと姿！

（クールに）――へぇ、楽しそうなことしてんじゃん？

（驚き）は、花岡先輩！？ …いや、違う？

（不機嫌）誰だテメェ？関係ねえなら引っ込んでな。

（ニヤリと笑い）関係なくはないよ。こいつの先輩ってことでね。

（バカにしたように）へぇ、先輩って言うわりに、随分可愛らしい顔してんな？

（ふっと笑い）ふーん、そんなこと言うんだ？

次の瞬間、不良Aの肩にスッと手をかける。そのまま軽く力を入れると――

バキッ！！

（飛びのく）うわっ！？

（にやり）力だけで勝てると思うなよ。男だろうが女だろうが、強い奴が勝つんだよ。

（動揺）な、なんだこいつ…！

バスケのドリブルのように、不良Bの足元に転がっていたボールを蹴り上げ、寸前でキャッチする。

（鋭い目で）バスケってのは、こうやってリズムを作るんだよ。ほら、お前らもやってみな？

不良たちは何も言えず、顔を見合わせて逃げ出す。

（ぽかんと）す、すげぇ…！

（駆け寄る）リョウタ、大丈夫！？ …あの、先輩…？

さてね。私はただの通りすがりの先輩よ。

ふっと笑い、コスプレクイーンは背を向ける。

旅立ち

夜の街。日産サクラに乗り込むコスプレクイーン。

今日もひとつ、いい舞台だったわ。

エンジンが静かに唸り、車が走り出す。

（遠くから）ありがとう、花岡先輩！

（ぼそっと）…結局、誰だったんだ？

コスプレクイーンは後ろを振り向かず、静かに笑う。

さあ、次の舞台へ――。

星空の下、車が走り去る。物語は次の町へと続く…

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