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INTRODUCTION

推しのプリンセスコスプレクイーンについて

「孤高の戦士・コスプレクイーン」――サクラ色の日産サクラを駆り、世界を放浪する彼女。

サクラ色の愛車・日産サクラを駆り、世界を放浪するコスプレクイーン。

彼女が行く先々で出会うのは、日常に潜むちょっとしたトラブルや困りごと。だが、ただの旅人ではない。彼女は大好きなアニメのキャラクターコスプレを武器に、あらゆるキャラクターになりきり、その姿は華麗に、変幻自在に問題を解決していく。

ヒーローか？悪役か？その姿は時に優雅で、時に大胆。

コスプレの力で世界を救う、華麗でスタイリッシュな一話完結コスプレ・アクションストーリー！

STORY

サクラ色のボディが夕陽に染まる。愛車・日産サクラのエンジンをかけると、静かな振動が足元に広がった。行く先は決まっていない。ただ、風の向くまま、流れるままに彼女は走る。

道中、ふと立ち寄った小さな町。商店街の片隅で、少女が落ち込んだ顔をして座り込んでいた。どうやら、学校で演劇の主役を任されたものの、自信が持てずに悩んでいるらしい。

「主役か…なら、いい方法があるわ。」

トランクを開けると、そこには無数の衣装。彼女は静かに一着を手に取り、スッと腕を通す。――瞬間、雰囲気が変わる。纏うのは、舞台のカリスマたちが築いてきた歴史と魂。その立ち姿、その眼差し、その声…すべてが役になりきっていた。

「舞台はね、ただの台本の上で演じるものじゃない。演じる者の心が物語を創るのよ。」

少女の目が輝いた。恐る恐る衣装を手に取り、彼女の真似をするように立ち上がる。ぎこちないながらも、少しずつ変わっていくその姿に、コスプレクイーンは静かに微笑んだ。

旅は続く。

次に訪れる町では、どんな物語が待っているのだろうか。彼女はアクセルを踏み込み、風とともに夜の街へと消えていった。

>> コスプレクイーンの物語本編へ

PROLOGUE

コスプレクイーン～推しのプリンセス～

町と町の間を結ぶ細い道。遠くに見える山の端が、夕焼けのオレンジに溶けていく。ラジオから流れる音楽をBGMに、コスプレクイーンはハンドルを軽く回した。

「そろそろ、一息つこうか」

目についた小さな町に車を停め、商店街を歩く。どこか懐かしい昭和の香りがする通りには、個人経営の八百屋や本屋が並び、夕飯の買い物をする人々の姿があった。

そんな中、商店街の片隅で、一人の少女がうつむいて座り込んでいた。制服のスカートを握りしめ、ぽつりぽつりと独り言を呟いている。

「どうしよう……私なんかが、主役なんて……」

コスプレクイーンは足を止め、少女を見つめる。

「主役か……なら、いい方法があるわね」

少女が顔を上げると、そこには微笑む女性の姿があった。どこか堂々としていて、ただ者ではない雰囲気を醸し出している。

「え？」

「あなた、舞台に立つのが怖いのね」

少女は驚いたように瞬きをし、それから小さく頷いた。

魔法の糸と夢のステッチ

むさえ