次の挑戦! オリジナルワンピースの型紙

放課後、裁縫部の部室。

新たな目標、ワンピース作り!

スカート作りを終えたばかりのひまりは、新たな目標に向かって意気込んでいた。机の上には、自分で描いたワンピースのデザイン画が広げられている。

次は、ワンピースを作ってみたいんです!

部室の中央に立っているのは、裁縫部の顧問である田村さくら先生。穏やかな笑顔でひまりの言葉を聞いていた。

ワンピース、いいね。でもスカートよりもパーツが多いし、型紙も複雑になるよ?

はい! だからこそ、もっとちゃんと型紙を作れるようになりたいんです!

ひまり、すごいね。スカートを作ったばかりなのに、もう次の挑戦?

でも確かに、スカートとは違ってワンピースには袖とか見頃とか、いろいろなパーツが必要だよね。

そうなんだよね…。型紙を見て作るのはだいぶ分かってきたけど、自分でワンピースの型紙を作るってなると、どこから手をつけたらいいのか…。

先生はひまりのデザイン画を手に取り、じっくりと眺めた。


ワンピースの型紙の基本

まず、ワンピースの型紙を作るときは、基本の形を考えることが大事よ。ひまりが作りたいワンピースは、どんなシルエット?

ひまりは自分のデザイン画を指さしながら説明する。

えっと…ウエストで少し絞ってて、スカート部分はふわっと広がる感じです!

Aラインシルエットね。それなら、基本の型紙は『身頃(みごろ)』と『スカート』の2つが必要。スカート部分は前に作ったものと似ているから、問題は身頃ね。

先生は紙とペンを取り出し、簡単なワンピースの構造図を描き始めた。

ワンピースの型紙を作るときは、まず『原型(げんけい)』と呼ばれる基本の形を作るの。そこからデザインに合わせてアレンジしていくのよ。

原型…?

簡単に言うと、体にぴったりフィットする基本の型紙のことね。まずこの原型を作って、それをアレンジしてワンピースの型紙にしていくの。

なるほど…。ワンピースって、ただスカートを長くしただけじゃないんだね。


原型を作る

先生は裁縫部の資料棚から「原型の作り方」が載っている本を取り出し、ひまりに手渡した。

原型の型紙を作るには、自分のサイズを正確に測るのが大切よ。

サイズを測る…そういえば、スカートの時はウエストと丈くらいしか測らなかったけど、ワンピースだともっと必要ですよね?

その通り。ワンピースの場合は、肩幅、バスト、ウエスト、ヒップ、背丈など、いくつかのサイズを測る必要があるわ。

ひまりはメモを取りながら、先生の説明を聞く。

この部室にはボディ(服作り用のトルソー)があるから、サイズを測る練習をしてみましょう。

ひまりはメジャーを持ち、部室にあるボディのサイズを測り始めた。

肩幅は…これくらい? 背丈はこう測るんですね!

意外と細かいんだね…。

でも、正しく測らないと、完成した時にサイズが合わなくなるもんね。

先生は頷きながら続けた。

測ったサイズをもとに、原型の型紙を作ってみましょう。この型紙をアレンジして、ひまりのオリジナルワンピースにしていくのよ。


デザインに合わせたアレンジ

じゃあ、この原型を使って、私のワンピースのデザインにしていくにはどうしたらいいですか?

例えば、ウエストを絞るデザインなら、ここを少し内側にカーブさせる。スカートをフレアにするなら、下に向かって広げていく感じね。

先生はひまりのデザイン画を参考にしながら、原型をアレンジする方法を説明した。

なるほど…! 型紙って、ただ真っ直ぐな線を引くだけじゃなくて、ちゃんと動きやデザインを考えながら作るんですね!

その通り。型紙のアレンジ次第で、服の印象が大きく変わるわ。ひまりも、自分のイメージをしっかり持って調整してみて。


新たな挑戦に向けて

ひまりはワンピースの型紙作りに必要な知識をたくさん吸収し、やる気に満ちた表情でノートを閉じた。

なんだか、ワンピース作りがもっと楽しみになってきました!

ひまりなら絶対素敵なワンピースを作れるよ!

完成したら、みんなでお披露目会しようよ!

うん、絶対に可愛く作るから、楽しみにしててね!

先生は優しく微笑みながら、ひまりを見守っていた。

最初は難しく感じるかもしれないけど、ひまりなら大丈夫。焦らず、一歩ずつ進んでいこうね。

はいっ!

こうして、ひまりのオリジナルワンピース作りが本格的に始まった。型紙作りの技術をさらに磨きながら、新たな挑戦に向かって進んでいく――。


次回は、実際に型紙を作り始めるところからスタート!ひまりのワンピース作り、どんな風に進んでいくのか楽しみですね!

前ページへ目次次ページへ